校長先生の小窓を開けると

日本動物園水族館協会 通常総会の報告

日動水総会に出席してきました。

総会はJR豊橋駅近くのホテルで、開催されました。参加者は動物園水族館の園館長で、200名超えと多く、年に一度開催される非常に重要な会議です。予算や事業について、更に調査研究についてなど、盛りだくさんの内容でした。

↓ 会場の様子

↑ ひな壇には、会長など数名の役員が並び、審議が始まりました。

この会議の参加者の中に、ただ一人の卒業生がおりました。長野県飯田市動物園の伊藤(13期)園長です。
この動物園には、伊藤園長のほか、数名の卒業生が働いています。

↓ 伊藤園長とのツーショット

2日目に、古賀賞授賞式があり、なんと、共同研究者として、本校24期卒業生の内山幸さんが、受賞者の一人として登壇していました。

↑ 右側が村田日動水会長で、他の4名が受賞者で、左端が内山さん

受賞理由は、海遊館と共に、ミナミイワトビペンギンの世界初の人工授精の成功に対してです。
大半は海遊館での繁殖研究ですが、葛西水の内山さんらの協力がなかったら、成功しなかったと思われます

(参考)
古賀賞の説明
希少動物の繁殖に、特に功績のあった動物園や水族館に対して贈られる賞です。繁殖が難しく世界的にも希少な種の繁殖に成功した場合に与えられる栄誉にみちた国内最高の賞です。
日本動物園水族館協会の育ての親である、元上野動物園園長・古賀忠道博士の業績を記念して昭和61年に制定されました。

副賞の一つの古賀博士のメダル

ミナミイワトビペンギンの現状と問題点 (2023年末)

※日動水調べ

↑ 人工授精で繁殖した個体(海遊館HPから)

現在、国内では9園館で、112点のミナミイワトビペンギンが飼育され、そのうち最多の海遊館と葛西水を合わせると、60点(35,23,2)と半数を超えています。抱える大きな問題はオスとメスの1、5倍とアンバランスな性比と、繁殖個体の固定化傾向です。
今回の葛西の人工授精の担当部分は、良い性状の精液の提供であり、そのために、採取の方法、個体の選択、時期、保存方法、などなど、多くの未解決の問題に立ち向い、2016、2017年と2年続けて、世界初の計3羽の人工授精による繁殖に成功しています。

なお、宮内庁ホームページに、日本動物園水族館協会総裁の秋篠宮皇嗣殿下の記事が掲載されており、以下の通りご紹介いたします。

秋篠宮皇嗣殿下は、豊橋市で行われた
「令和7年度公益社団法人日本動物園水族館協会通常総会」にご臨席になりました。

 宮内庁ホームページから
(https://www.kunaicho.go.jp/page/gonittei/photo/28478)