教育理念
バランスのとれた人材を育てる。
人として、プロとして、大切なこと。
社会に貢献できる動物飼育管理技術者の育成を目標としています
2011年3月の東日本大震災は、日本人の生活、仕事、家族観などに大きな衝撃を与えました。一方、21世紀を20年以上経過した今、地球規模での環境問題は、少しの前進もなく、深刻さは増すばかりです。このような状況の中で、自然環境や動物について学ぼうとする皆さんへの期待と役割は、ますます大きくなってきています。本校は、ホワイトタイガーやコンドルなどの絶滅危惧種を含めた1500頭の動物を飼育する実習施設を保有しています。
本校は、動物関係の職場への就職を目指している皆さんが、この恵まれた教育環境の中で動物の生理・生態や周りの生息環境などを学ぶことにより、社会の期待に応え貢献できる、優秀な動物飼育管理技術者に育っていただくことを目標としています。
教育理念
動物を飼育管理する技術者には、動物に対する知識以外にもさまざまなことが求められます。本校では、動物飼育管理技術者に必要な「心・知・技・体」のバランスがとれた人物を育成することを教育理念に掲げています。また、社会人としての基礎を築くことも、重要な教育のひとつと考えています。
4つのステップで確実に学ぶ
本校では、より専門的な技術を身につけるため、在学中の2年間を4期に分け、1年生前期は「基礎」、後期は「発展」、2年生前期は「応用」、後期は「実践」として一貫した教育を行っています。
各期末には定期試験を実施し、知識・技術の習熟度を確認しながら、総合的に評価して指導しています。
まず動物を知ることから。
そして、どんな動物の命も守れるように、技術と人間力を身につけていく。
本校では、動物の飼育管理技術に特化した「動物管理科」で2年間学びます。動物飼育管理技術者が対象とする、動物は様々ですが、動物を相手にする際に必要となる知識や技術の基本的な考え方は、どの動物でも共通です。
また本校は、知識や技術、体力を身につけるだけでなく、仕事に携わる社会人としての基礎を築くこと、人間力を磨いていくことも、重要な教育の一つと考えています。
この方針に沿い、高いレベルで「心・知・技・体」のバランスがとれる人材を育成するカリキュラムを組んでいます。
教職員からのメッセージ
多くの失敗と、多くの成功の経験を、動物たちが与えてくれることでしょう。実は私自身、まだインターネットもなく資料が少ない時代に、フラミンゴの人工哺育に初めて取り組んだとき、猫用のミルクで育つという情報は得たものの、いつどのくらいの量をあげるのがよいのか?温度や湿度は?いろいろやった結果、残念ながら最初のヒナを死なせてしまいました。その失敗から学んだことを次のヒナに活かすことで、成功することができました。そして次は、その成功したヒナから、いつ頃離乳するといったことを学ぶことができます。学生のみなさんには、私自身が失敗と成功から学んだことを、たくさん伝えていきたいと思います。できるだけいろいろなことに興味をもって、どんどん質問してほしい。動物の話が大好きな教職員たちがそろっているのですから。
ずっと動物が好きだった人だけではなく、これから動物を好きになっていきたいという人も大歓迎です。動物は人と話すことができないため(人が動物と話せないのかもしれませんが)、とにかく観察し、変化を見逃さないこと。いつも食べている餌が残っているとか、いつもはここで寝ないはずなのに… まあ大丈夫だろう「〜だろう」ではなく、もしかしたら「〜かもしれない」と思うことを常に心がけていってほしい。また、自分自身が健康でなければ、動物たちを守っていくことができないので、体力づくりや自己健康管理も大切。飼育員というプロとしての自覚を持ってほしいと思います。富里キャンパスでは、春になるとたくさんの命が生まれ感動の多い季節を迎えます。そういう体験をしていくことで、動物たちを守っていこうという意識は高まっていくと思います。