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水族館の飼育員になるには?待遇・資格・学校の選び方を徹底解説!

コラム

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水族館の飼育員になるには?

 

こんにちは!東京動物専門学校 学生課の川原祥孝です。
前回のコラムでは、「憧れの水族館で働くには?」というテーマで、仕事内容や働くためにはどのようなことが必要かについて解説しました。今回は、水族館で働く人のうち、特に「飼育員」に焦点を当て、待遇や必要な資格学校の選び方について解説します。それでは始めていきましょう。


【目次】
水族館の飼育員とは?仕事内容とやりがいを解説
水族館の飼育員になるには?進路・資格・選考・給与等
水族館飼育員に向いている人の特長
水族館の飼育員になる夢を叶えるために今できること
まとめ|水族館の飼育員を目指すあなたへ


<水族館で働く>
水族館といえば、シャチイルカアシカアザラシオットセイペンギンなどの水に生きる動物たちが集まる場所。

ひとたび足を踏み入れれば、その水中を優雅に泳ぎ抜ける美しさや立ち居振る舞い、鮮やかな色、パフォーマンスショーでの人間とのコミュニケーションなどに魅せられ、年間パスポートを購入して何度も訪れる人も多いのではないでしょうか。

そうした中、水棲生物や魚が好きで、「将来は水族館の飼育員になりたい!」という夢を持つ高校生も多いと思います。ですが、水族館の飼育員が実際にどんな仕事をするのかよくわからない水族館の飼育員になるにはどんな進路を選べばよいのかこれから情報を集める、という人も多いと思います。

今回は、たくさんの動物種を飼育する水族館の中でも、特に東京動物専門学校の卒業生が担当する海生哺乳類や鳥類を飼育する飼育員に焦点をあてながら、水族館の飼育員の仕事内容やりがい、必要な資格学歴給料雇用状況向いている人の特長、そして今高校生のうちからできる準備までを、丁寧に解説しようと思います。皆さんの未来に少しでも役に立てたらと思います。

 

水族館の飼育員とは?仕事内容とやりがいを解説


水族館飼育員は水棲生物のお世話をするのが主な仕事ですが、世話といっても色々あります。例えば、

  • 餌やり
  • ボディチェックなどによる健康状態の確認
  • 担当動物の展示スペースの整備
  • 動物舎(展示場裏の控室)の清掃

などが挙げられます。例えばエサやりは、ただエサをあげればいいかというとそうではありません。動物種ごとに食性(どんなものを食べるか)が異なりますから、それらに合わせて調理・準備します。

またあげる際は、餌の食べ残しによる水質悪化が起こらないよう、残さず食べてもらうよう注意しながらあげていきますし、群で飼育している動物の場合は、食べそびれる個体が出ないよう、全ての個体に行き渡るよう工夫します。

水族館と聞くと、イルカやアシカショーのショーパフォーマンス動物たちのお食事タイムを思い浮かべる人も多いと思いますが、それらのイベントを担っているのも実は、水族館飼育員です。

卒業生が活躍するダイナミックなイルカショー

水槽を清掃する、ショーのためのトレーニング、パフォーマンスを行う、水中で餌やりイベントを行う、、、仕事で「水に潜って水中で動物とともに時間を過ごす」のは、水族館飼育員ならではの特徴といえるでしょう。

さらには繁殖や出産、教育普及のためのイベント企画や解説も、大切な仕事の一つです。水族館には多くの希少動物が飼育されていますので、繁殖、出産を通じて命をつないでいくこと、そしてその命の大切さや生態を伝えていくことは、大きな使命の一つです。

この他、水槽の水質管理や、潜水するための機材の点検などもあります。特に水がきれいかどうかは、水に生きる動物たちの健康を維持するためのいわば生命線であり、最も大切な事の一つです。水の循環システムが問題なく働いているかどうかや、水質に異常はないかを細心の注意を払って確認します。

水族館飼育スタッフのやりがい・魅力とは


水族館の仕事には、他では得られない大きなやりがいがある、ということが最大の魅力でしょう。

自分の工夫で生き物が健やかに育つ喜び


水中という特殊な飼育環境を試行錯誤の末整え、その中で自分が世話をした動物が元気に育ち、さらに、長年かけて取り組んできた繁殖が成功した時には、大きな達成感を感じることは言うまでもありません。

日々新しい発見がある面白さ


日々生き物と向き合い観察を続けることで、今まで知らなかった生態や個体のクセに気づくことがあります。小さな変化を発見するたびに、生き物の面白さにワクワクします。

例えば、ある東京動物専門学校の卒業生から話を聞くと、

「ペンギンを担当すると、ペンギンたちの社会が見えてきます。夫婦は常に寄り添って日向ぼっこしたり、気づいたら他の個体とペアを組んだり、ご近所同士で喧嘩したり。また、展示場にはそれぞれお気に入りの場所があるので、自然と誰がどこにいるかが分かるようになったりします。
「昨日はあそこにいたのに今日は向こうにいる」、「昨日は〇〇と一緒にいたのに、今日は△△と一緒にいる。」など、展示場という空間のなかで社会があり、日々の変化が見える」

のだそうです。そんな変化を見ることができるのもこの仕事の魅力の一つです。

動物とお客様の架け橋としてお客様に喜んでもらえるやりがい


ショーで動物と息を合わせてパフォーマンスが成功した瞬間や、イベントなどで動物についての解説したときにお客様から「楽しかった!」「勉強になったよ」と声をかけてもらえた時の喜びは、この仕事の醍醐味の一つです。

新たな命に立ち会う喜び


新たな命に立ち会ったときの感動は、何にも代えがたいです。

ある水族館に勤める卒業生がベルーガの出産に立ち会った時のこと。

いつ出産してもいいように24時間交代制で見守りながら、分娩兆候を見逃さないよう無事出産を迎えた時のことを、感慨深く話してくれました。実際のところ、生まれたら生まれたで喜びは束の間、生まれてきた赤ちゃんが泳ぐことができるか、親が育児放棄しないか、しっかり体重は増えていくか、人口哺乳は必要ないか、など、新たな命をしっかり守る事に懸命に対応されていたお話が印象的でした。

さらに、水族館は絶滅危惧種の保全にも貢献していますので、水族館で働くこと自体が、社会貢献につながっています。そんなポイントも水族館飼育員ならではのやりがいです。

一方で、楽しいことばかりではありません。命を預かる仕事ならではのつらい経験もあります。

動物と関わることの難しさ


動物は言葉を話しませんから、信頼関係を築くためには熱意と時間が必要です。担当する動物とのショーに失敗したり、トレーニングがうまくいかなかったりすることも少なくなく、プレッシャーがかかることもあります。

命と向き合うことの大変さ


東京動物専門学校を卒業して水族館に就職し、念願のセイウチショーの担当となったある飼育員は、入社2年目で赤ちゃんセイウチが突然亡くなる出来事を経験しました。そのとき「『命がある』という当たり前は、実は奇跡の連続なんだ」と実感し、命と向き合う自分の姿勢が大きく変わったそうです。

このように命の重みと日々向き合いながらも、それでも動物が好きだから頑張れる——それが飼育員という仕事の本質かもしれません。

動物園や他の飼育職との違い

水族館ならではの仕事内容


同じ「動物を飼育する仕事」でも、水族館と動物園とでは環境や求められる知識・スキルは異なります。

もちろん同じことも多いですが、最大の違いは、扱う生き物の種類と環境です。動物園の飼育員は哺乳類や鳥類など陸上の動物が中心なのに対し、水族館では魚類や海獣類など水中の生き物を扱います

したがい、水族館では、大型水槽の掃除や生き物の世話のために水の中で作業することが他と比べて多くなります。実際に、水族館の仕事では潜水士資格を持つ職員が多く、水族館ならではの特徴といえるでしょう。

また、水質管理の専門知識が活かされる点も水族館ならではの違いです。なぜなら、動物たちが生活する水がきれいかどうかは、水に生きる動物たちの健康を維持するための、いわば生命線だからです。

東京動物専門学校の水族実習(この時はイルカがテーマ)の様子。水の生きものとの正しい接し方を学びます。

水族館の飼育員になるには?進路・資格・選考・給与等


では、水族館の飼育員になるには具体的にどんな学歴や資格が必要なのでしょうか?結論から言うと、法律上必須とされる資格はありません

動物園・水族館の飼育員は国家資格のようなものは特になく、極端に言えば「誰でも目指せる職業」です。しかし、実際の求人では「大卒・短大卒・専門学校卒以上」など学歴条件がつくことが多いです。

厚生労働省によれば、水族館飼育員として働いている人が多いと感じる学歴は、専門学校卒が56.5%、大学卒が43.5%となっています。また、水生生物に関する専門知識や技術を持っているところに求人が出ることが多く、必要な資格はないけれど、現実的には関連分野をしっかり勉強していることが前提とされます。

水族館飼育員になるための進路選択


水族館の飼育員になるには、まず進路選びが重要です。大きく分けて以下の2点がポイントになるでしょう。

1.水棲哺乳類や鳥類か、魚類かで学ぶ先は変わってくる


イルカやアザラシといった水棲哺乳類やペンギン(鳥類)か、それとも魚類か、どちらの飼育を目指しているのかによって進学先の選択肢は変わってきます。

2.大学か、それとも専門学校か


大学の場合 ~学術的な学びと資格~


大学に進学する場合、水族館での仕事に直結しやすい学部としては「水産学部」「海洋学部」「農学部(畜産系)」「理学部(生物学系)」などが挙げられます。

大学に進むメリットは、学芸員資格や教員免許など将来選択肢を広げる資格取得が可能な点、そして研究活動を通じて専門性を磨ける点です。一方で、実践的な飼育現場の経験は、専門学校よりは少なくなります。

専門学校の場合 ~仕事に直結する実践的な学びと資格~


専門学校に進学する場合は、動物や海洋生物の飼育に特化したコースを持つ学校を選ぶことになります。

専門学校のメリットは、なんといっても実践的なカリキュラムと就職サポートです。インターンシップ(施設研修)として、実際の水族館で職場体験を積める機会が充実していることも特徴です。

例えば東京動物専門学校では、200種1500頭羽もの動物を飼育しながら、水族館や動物園など幅広い動物分野に応用できる基礎力を養いますまた、カリフォルニアアシカやゴマフアザラシといった海獣類のトレーニング実習も行っており、在学中から海の哺乳類に直接触れ、将来的に水族館のショートレーナーになる夢を応援しています。

このように、専門学校は即戦力となる人材育成と就職支援に特化しているため、「早く現場に出て働きたい人」や「実習を通じてスキルを磨きたい人」に向いているでしょう。

東京動物専門学校の水族実習(この時はアシカのショートレーニング)の様子。動物との息の合わせ方を実践で学びます。

 

水族館で働くために必要な資格


前述の通り、飼育員になるには「この資格が無いとなれない」という資格はありませんが、水族館で働く上で持っておくと有利な資格はいくつかあります。代表的なものをご紹介します。

いずれの資格も「必須」ではありませんが、持っていれば熱意や専門性の証明になりますし、実際に仕事で役立つ場面も多いです。

東京動物専門学校では、これらの資格取得を在学中にサポートしています。詳しくは資格取得のページを見てみてください。

役立つ資格 役立つ理由
玉掛け技能者 大型動物の輸送時に必要
赤十字救急法救急員 お客様の救護ができる
潜水士 水槽の清掃や調教に必要
危険物取扱者(乙種第4類) 石油など大量に貯蔵取り扱う場所で必要
刈払機取扱作業者 草刈り機を使用するのに必要

水族館ならではの資格 潜水士


水族館ならではの資格として、潜水士(国家資格)をもう少し詳しく見てみましょう。

水槽内に潜って清掃や点検を行うには、「潜水士」の資格が必要です。
特に大規模な水族館ではダイバーを常時配置しており、飼育員も潜水作業を行います。

潜水士試験は18歳以上で受験可能な国家試験で、潜水の物理や生理、安全対策についての筆記試験に合格すると取得できます。実技はなく学科試験のみなので、東京動物専門学校でも、水族館飼育員を目指す学生の多くが、学生のうちに勉強して資格を取得しています。

就職してから取得しても遅くはなく、その資格の有無が就職の是非に関わることはありません。しかし、在学中に潜水士資格を持っていると、採用後すぐに水槽清掃などで戦力になれる、といったメリットがあります。

東京動物専門学校は動物飼育看護についての学びが充実


これらに加え、東京動物専門学校では、動物園や水族館で働く卒業生からの「動物看護についての知識やスキルを身につけていたらよりよかった」という声をうけ、2025年度より従来の2年制の飼育管理技術を中心としたカリキュラムに、動物園や水族館の飼育員として知っていると役に立つ看護知識や技術について学べる内容を追加してパワーアップし、またそれだけでなく、獣医療現場で活躍する愛玩動物看護師(医療補助ができる国家資格)取得を目指すコース(飼育保健看護コース:3年制)を設置しました。

【飼育管理コース(2年制)】
水族館や動物園の飼育員を目指すための、基本と実践を学びます。従来の飼育管理技術に関わるカリキュラムに水族館や動物園の飼育員としての看護知識や技術に関する内容が加わります。

【飼育保健看護コース(3年制)】
動物飼育(飼育管理コースの内容)に加え、獣医療現場で必要な動物看護の知識を学び、愛玩動物看護師(国家資格)取得を目指します。

※コース選択は、1年生終了時で、はじめは両コースともに同じ内容を学びます。

採用選考は書類選考と面接が中心


水族館の採用選考では、それぞれの水族館が設定する所定の試験を受けることになります。

東京動物専門学校にやってくる求人票をまとめてみると、書類選考と面接を実施するところが多いようです。実地試験を実施する施設もあります。

水族館の飼育員は、水族館が新設・開館する時に一度に採用されることが多く、そのほかは欠員補充などで募集されます。毎年水族館の新規開設があるわけではなく、採用試験には多くの応募があり競争率は高くなります。

給与はいくらくらい?


厚生労働省によれば、水族館飼育員として働かれている方の全国平均年齢は42.5歳、賃金の全国平均は年収351.8万円(時給換算だと1,629円)となっています。

初任給は、東京動物専門学校にやってくる求人票をみると、約180,960円/月、それに加えて諸手当には賞与、残業手当、通勤手当、家族手当などがあります。

勤務はシフト制


水族館はレクリエーション施設ですので、土日祝日や大型連休・夏休みなどの学校の休業期間は繁忙期にあたります。従って、土日祝日休みといった勤務形態になることは難しく、基本的にはシフト制が敷かれます。

また、動物を24時間体制で見ていなければならないような場合には、宿直勤務になることもあるので、不規則な生活になる場合もあることを予め分かっておくといいでしょう。

何よりも大切なのは、自分のやりたいことを見極めること


「動物が好き」「生き物の役に立ちたい」という情熱が、仕事の原動力になることは間違いありません。

色々書きましたが、どのような選択であっても、自分の納得のいく選択をしてもらうことが一番だと思います。ちなみに、東京動物専門学校の卒業生でも、当初は動物園志望だったもののアシカのトレーニング体験をきっかけに水族館飼育員へ方向転換した人がいます。

在学中の実習で「言葉が通じなくても動物に教えることができるんだ!」と感動し、水族館でショーをやりたい気持ちが強くなったそうです。

何があるかわからないのが人生ですが、ぜひ自分のやりたいことを見極めて進路を選んでほしいと思います。東京動物専門学校では、200種1500頭羽の動物に接しながら学びます

そして、動物というキーワードは固まっているけど、分野はまだ決まっていない人にとっては、どの分野なのかを見極め納得のいく選択のできる万全の環境が整っています

水族館飼育員に向いている人の特長


水族館の飼育員は誰にでも務まる仕事ではありません。では、どんな人がこの仕事に向いていると言えるのでしょうか?いくつか特長を挙げてみます。簡単に言うと、「動物が大好きで、責任感があり、体力のある人」が飼育員に向いていると言われます。

動物好き


まず何と言っても、根っからの動物好き、生き物好きであることでしょう。魚でも哺乳類でも爬虫類でも「生き物なら何でも興味津々!」というタイプは、日々の業務も苦にならず楽しめるでしょう。また地味な裏方作業でも、動物が好きであればこそ掃除や臭い仕事もいとわずに取り組めます。

なんでもまずはやってみよう!

命と向き合う覚悟を持って


加えて、「向いている」という言い方は語弊があるかもしれませんが、しっかりとした責任感を持って仕事に取り組める人であるべきでしょう。

飼育下にある動物は、例えば餌一つをとっても、人間の手を借りなければ生きていくことはできません。つまり、飼育員の仕事というのはその『さじ加減』で動物をどうにでもできてしまう、命を預かる仕事なのです。

コミュニケーション能力とその重要性


「動物相手だから人と話すのは苦手でも平気?」と思うかもしれませんが、それは誤解です。

職場では先輩後輩と連携しながら動物たちの情報を共有し合いますし、獣医師や研究スタッフ、時にはボランティアさんなど様々な人と協力する場面があります。さらに、水族館ではお客様への解説やショーの司会など、人前で話す仕事も少なくありません。

人と話すことが好きで、伝える力がある人は飼育員に向いているといえます。

逆に「人付き合いは避けたい、動物とだけ向き合っていたい」という人だと、現場で苦労するかもしれません。動物も好きだけど人と接するのも好き――そんな社交性のある方が、この仕事では一層輝くでしょう。

適応力と問題解決能力の必要性


水族館の飼育員はイレギュラーな事態に遭遇することも多く、臨機応変な適応力が求められます。動物は予測不能な存在です。急に体調を崩すこともあります。また、設備の故障や停電など思いがけないトラブルが起こることもあります。そんなとき、慌てず冷静に対処できる力が必要です。

自身の健康管理・安全意識・掃除や設備管理の重要性


飼育員の仕事は見た目以上に「体力勝負」です。

重い水槽器材を運んだり、大量の餌の仕込みをしたり、水族館の裏方では身体を使う仕事が多くあります。また、早朝から動物の世話で立ちっぱなし、などということもあります。

ショーのトレーナーをやっている場合は、一日複数回のショースケジュールをこなすので、一日中泳いでいるといったこともあります。したがって、自分自身の体調管理をきちんとできることが大切です。

加えて、安全第一の意識も欠かせません。水槽での潜水作業では事故の危険も伴いますし、大型のアザラシやサメなど相手によってはケガのリスクもあります。

そして、もう一つ大事なのが几帳面さ清潔好きであることです。飼育環境を清潔に保つことが、動物の健康に直結します。水槽は放っておけばすぐに苔だらけになりますし、餌の魚で床が汚れれば滑って危険になります。掃除や片付けを、サボらない真面目さが大切です。

水族館の飼育員になる夢を叶えるために今できること


「将来は絶対水族館で働きたい!」

その夢を持っているなら、ぜひ高校生の今からできる準備を始めましょう。ここからは、夢を叶えるために役立つ具体的なアクションをお伝えします。

水族館主催の体験イベント・学校のオープンキャンパス参加


『百聞は一見に如かず。』まずは水族館の現場を体験してみることが大切です。最近は多くの水族館でバックヤードツアーや飼育体験イベントを開催しています。飼育員の仕事を間近で見たり、エサやり体験ができる企画もあるようです。

また、興味のある専門学校や大学のオープンキャンパスに足を運ぶのもおすすめです。東京動物専門学校でもオープンキャンパスや体験入学を随時開催しており、在校生や講師から直接話を聞いたり実習体験をすることができます。学校の雰囲気やカリキュラムを知る良い機会です。

勉強・実習・資格取得の計画の立て方


夢に向かって計画的に努力することも大切です。特に生物はもちろん、化学も、水族館で役立つ知識が多いです。将来、大学や専門学校での勉強の土台になります。

また、進学後の自分をイメージしておくと良いと思います。例えば「大学では海洋生態の研究室に入ろう」とか「専門学校では、〇〇水族館でインターンしたい」など、目標があるとモチベーションになります。

専門学校によっては1年次から動物実習が多いところ、座学中心だけど3年制でじっくり学ぶところなど、特色があります。オープンキャンパスや資料請求で各校のカリキュラムを比較し、自分に合った学校選びをしてほしいと思います。

先輩スタッフ・研究者・現役飼育員から学ぶ秘訣


夢を叶えるためには、先人に学ぶことも近道です。身近に水族館で働いている人がいれば、是非話を聞いてみましょう。

いない場合でも、昨今はインターネット上で現役飼育員の方が発信しているブログやSNS、YouTubeなどがたくさんあります。「飼育員 奮闘記」「水族館 裏側」などのキーワードで検索すると、仕事のリアルが綴られた記事が見つかるでしょう。

東京動物専門学校の卒業生メッセージも、ぜひ読んでみてもらえたらと思います。在校中にどんな勉強をして、どう就職を勝ち取ったのか、生の声が載っています。

本校卒業生の今川明日翔さん(鳥羽水族館勤務)のメッセージでは、「在学中の実習を通じて水族館で働きたい夢が明確になり、チャンスと思った求人に挑戦して夢を叶えた」ことや、「現場で命と向き合ううちに、学生時代とは精神面が変わった」という学びが語られています。先輩の体験はとても参考になりますし、「自分も頑張ろう!」と大いに刺激を受けるはずです。

また、資料請求すると、さらにたくさんの卒業生のコメントを見ることができます。

まとめ|水族館の飼育員を目指すあなたへ


水族館の飼育員は、生き物への愛情と情熱があふれる仕事です。

決して簡単な道ではありませんが、その先には他の職業では味わえない「感動とやりがい」が待っています。

この記事を読んで「大変そうだけどやっぱり飼育員になりたい!」と感じた人は、ぜひ夢に向かって踏み出してください。

大切なのは、夢を夢のままで終わらせず行動することです。進路選びや勉強、オープンキャンパスへの参加、ボランティアなど、できる準備からコツコツ始めましょう。

幸いなことに、水族館業界は狭いようでいて全国各地にチャンスがあります。競争率は高いですが、情熱と努力次第で、きっと道は開けるはずです。

東京動物専門学校では、動物業界を志す皆さんを全力でサポートしています。在校生は日々230種以上の動物に囲まれて実習に励み、その結果、全国の動物園・水族館から厚い信頼を得て夢を実現しようとしています。

まずは、学校説明会や体験入学の機会に、ぜひ本校のキャンパスを見に来てください。実際に動物に触れ、先輩や先生と話すことで、夢への具体的なイメージが掴めるはずです。あなたの「水族館飼育員になりたい」という想いを、私たちは心から応援しています。一緒に夢を実現しましょう!

東京ドーム一個分の広大な東京土物専門学校の富里キャンパス ぜひ一度お越しください!

 

 

次回は、水族館で働きたい皆さんに向けて「水族館の飼育員になりたい人への東京動物専門学校のサポート」についてお話ししたいと思います。
お楽しみに!

執筆者:川原 祥孝<学生課所属、飼育所(実習施設)副長>

川原祥孝(学生課所属、飼育所(実習施設)副長) 保有資格 薬剤師、愛玩動物看護師、潜水士、二級ボイラー技士、玉掛け技能者、小型移動式クレーン運転技能者
自己紹介 休日は、家族と過ごすことが好きです。特に外出が好きですが、訪問先でも仕事に使えそうな事を探してしまい家族に怒られることもあったり。仕事をする上で大切にしているのは、「学生が困難な夢に挑戦している時、適度な距離感を保ちながらしっかりサポートすること」です。学生の自主性を尊重しながら、よりよいサポーターでいられたらと思っています。最近はまっている趣味は投資で、企業を調べて、考え方に共感できた企業に投資しています。